早くもホテルを移る日になった。だけど "飛行機や列車の時刻が決まっているわけじゃないしぃ〜" なんて、ちっともシャキッとしない。起きてからの2〜3時間、うだうだと過ごすスタイルが定着してしまったようだ。とりあえず昨夜、中途半端のまま投げ出してしまったパッキング(やっぱり?)は簡単に終わらせることが出来た。合間にティー・ブレークなんぞ挟みながら‥‥。途中でメールも送った。また外線電話が繋がらなかったけど、もう初日のように動じることはない。すぐレセプションに電話して直してもらった。
8時頃、すっかり支度を終えてレストランへ。いつもと同じ様なメニューの他にヨーグルトも食べた。これがさっぱりしていて美味しいじゃないの!! そういえばボウルの前の立て札には自家製と書かれていたっけ。なんで今まで食べなかったんだろ!?
部屋に戻って4泊分のチップ、1MLを置く。マルタでは毎日置く必要はないってガイドブックに書いてあったのだ。そして冷蔵庫から500mlのミネラル・ウォーターを頂戴してバッグに入れた。一瞬、ワインも貰っておこうかな〜と思ったけど諦めちゃった。遠慮したわけではないの‥‥。冷蔵庫に入っている飲み物は全部、料金の内でしょ? ただ今日からは夕食のときレストランで飲むだけにしようと決意したばかりだったのでね〜(ちょっぴり後悔)。
9時前に部屋を出てチェックアウト。宿泊料ML51*4(税共)、国際電話ML3.96、市内通話が4日でML4.56。合計ML212.52だった。デポジットとして事前にカードで引き落とされていたML49を差し引いて、残ったML163.52がチェックアウト時の支払額。これもカード払いにする。荷物を預かってくれと頼むと、コーナーを曲がった所に荷物室があるから勝手に入れていいと言われた。うーん、やっぱりサービス悪い。そういえば、どこかでも自分で荷物置き場まで運んだことがあったっけ。でもどこだったか‥‥トルコ?イタリア?いずれにせよ、もっとずーっと安い宿だ‥‥。すでに何人かのボストンバッグが棚に載せられてい� ��。その下にスーツケースを置いてリュック1つになったところで、さあ出かけよう。
予定ではすぐヴァレッタのホテルに移って、最初に砦が築かれた町ヴィットリオーザに行くはずだった。でも朝、パッキングの途中で急に心変わりしてしまった。チェックインの際にもらったタダ券を使わない手はないんじゃないか、って思い始めたから‥‥。タダ券は2枚あって有効期限は今日まで。ハーバー・クルーズとアンダーウォーター・サファリ、どちらもCaptain Morganというクルーズ会社のもので、通常なら前者はML6.25、後者はML4.95だ。これは同社のパンフレットで判ったこと。水中サファリは20分ぐらい海中を見るらしい。どちらか一方ならハーバー・クルーズだろうなあ。夏期(5〜11月)は10:00、11:00、12:15、1:15、2:45と1日5回出ている。‥‥それじゃあ10時発のハーバー・クルーズに決定!となったワケ。
まだ出発まで1時間近くある。そこで海岸沿いの中央にあるヴァレッタ銀行で両替をした。TC/US$300→ML119.78。コミッションとして¢60引かれ、手許に来たのはML119.18だった。それから近くの"abc"という文房具屋(勿論ハワイのストアとは無関係)で、バスルート・マップ(¢25)と絵はがき(¢12*6枚=¢72)を買い、その隣の土産物屋で掛け軸(£1.
アナハイムカリフォルニア州の観光名所5)を買った。
私は"いかにも" という土産物を買いたくなるクセがあるんだけど、これは俗悪度じゃ他とは段違い。決して自分の部屋には飾れないシロモノだわ。何故か台湾製で、らしいスダレ状の掛け軸。それに『マルタへ行ったイタリア人』という英国人好み(?)の辛辣なジョークが書かれている。このミョーなミスマッチが面白くて思わず買ってしまったけど、こんなもの売っていいのぉ?イタリアからクレームはつかないんだろうか??
ちょっと海岸通りの中央分離帯にある公園のベンチで休憩。はやくも喉が渇いたのでホテルから戴いてきた水を飲む。それから買ったものをリュックに仕舞って、さて行くとするか。
一番近くのキャプテン・モーガン社の船で乗組員が準備をしている。そこで「これはどの船ですか?」 券を示しながら尋ねた。「あのブルーの大きなやつだよ」
指さされた船へ行くと9時半をまわったばかりだというのに、もう続々とお客さんが乗り込んでいる。流れに混じって乗船し、検札のオジサンにタダ券を渡した。オジサンはそれを一瞥してから「 Welcome aboard !」 とにこやかに迎えてくれた。下にも座席はあるけど、皆と同じように階段を上がる。左後方の海側席がひとつだけ空いていた。ラッキー!
見えるかなー。クルーズ船には続々とお客さんが乗船中。
席についてしばらくは水面を覗き込んでいた。わずかにゴミが浮いてはいるものの水はとってもキレイ。海底さえ見える。黒っぽい小魚が群になって泳いでいた。
10:02、船が動き出した。ガイドは英、仏、独、伊語で解説してくれる。だけどマイクを通した声は集中していないと大半がBGMになってしまう‥‥というわけでもっぱら景色を楽しむことに専念した。風が爽やかで心地よい。日陰の向きになると眠くなるほどだ。でも、空はグレーだった。曇っているのに日が射しているという何かヘンな天気。
クルーズはヴァレッタの両サイド、マルサイムシェット・ハーバー (Marsamxett Harbour) とグランド・ハーバーだけでなく、そこから続く全てのクリーク(入り江)に入ってくれる。それぞれ一周するので、遠近の差こそ多少あるだろうが左右どちら側でも同じように景色が楽しめると思う。海側から仰ぎ見る堅牢な砦や町並みはもちろんのこと、造船所や工場などといった意外な面も見られたし、予定を変更して良かった。11:25、スリーマに到着。1時間半近い船旅だったわけだ(時間の制約がなかったので知らないまま乗ってしまった)。ゆっくり歩いてホテルへ戻る。
ナイアガラフォールズのデルタメドウヴェールリゾート
ちょうどドイツからの団体客が到着したところで決して広いとは言えないロビーは大混雑、フロントは大忙しだった。"予約のとき宿泊日を変更しようとして断られたのは、このためかしら。それに昨日まではイギリス人ばかりだったけど、イギリス人御用達のホテルというわけではないのね‥‥" なんて考えながら、ロビーのソファーに腰掛けてフロントの手があくのを待った。
団体客が一段落した頃、荷物室からスーツケースを引きずり出しておく。個人客の応対でフロントはまだ忙しそうだったけど、合間をぬってタクシーを頼んだ。「どこまで?」 とフロント一のハンサム君。「ヴァレッタまで」 「今、電話は使用中だからチョット待って」 「わかったわ」 彼はイタリア系の顔立ちでノリも南イタリアなのだけど、綺麗なブリティッシュ・イングリッシュ。ここのホテルマンの発音は総じてレベルが高いみたい。私はアラビア訛りとブリティッシュ、どちらも苦手‥‥。
再びソファーに座って待った。ロビーを掃除している男の子がいた。何枚かある鏡を丁寧に拭いている(けどイマイチ気合いが入っていない)。退屈そうなので(?)「お仕事の邪魔して悪いんだけど、写真とってくれません?」 と頼んでみた。それまでの仏頂面から一転、にこにこと応じてくれた。
フロントに目をやると先程タクシーを頼んだハンサム君と目があった。こちらに両手の平を向け、くちパクで「10 ミニッツ!」 って言っている。私もくちパクで「OK !」 と応えた。一流ホテルだったら客のそばまで来て伝えるところだろうけどね。こういうのも、かえって気さくでいいのかも知れない。時計の針は12:13を指していた。5分と経たずにタクシーがやって来た。外国のタクシーは概してオンボロなものと決めつけていたのに、エアコン付きで内装も豪華。日本よりゴージャスな車を見て少々ドキドキ‥‥そういえばフロントで値段を確認しておかなかった‥‥空港から8ポンドだったんだから、5ポンドなら上々かしら? ほとんど財布をチェックしているうちにヴァレッタ半島の付け根のフロリアーナに入ってしまった。複雑な城壁を過ぎるともう首相官邸前の広場だ。そして官邸脇の細い道に面したホテル入口に到着。料金は6ポンドと言われた。一応「高いわ〜!これで十分でしょう?」 と用意しておいた5ポンド札だけを出してみたけど、案の定、運転手は「呼び出し料もあるからね」 と一歩も譲ってはくれなかった。しぶしぶ1ポンド札を足してML6払った。
ナイアガラフォールズの方向
3つ星のカスティーリャ・ホテル (Castille Hotel) にチェックイン。(ガイドブックではカスティーユ・ホテル。でもスペインのカスティーリャのことなのに、なぜ敢えてフランス語読みするんだろう‥‥と不思議でした。それにタクシーもバールのオジサンもカスティーリャと言っていたし)
通りすがりにリコンファームしたときと同じオジサンが一人、フロントにいた。宿泊票の記入など、ごく普通の手続きのあと、ごく普通に荷物を運んでくれた。
チップ(金額忘れた)を渡してオジサンが去ると、まずは電話のチェック。ムムッ、壁から直に線が生えている(つまりモジュラー・ジャックがない)!! 次に電話機のほうを見ると、そっちはジャック式。ホッ‥‥受話器を外せば使えるはずね。そしてスーツケースの中身を丸々クロゼットに移し終えたのが1時ごろ。忘れないうちにと写真を撮ってから、TVを見てくつろいでいたら2時をまわってしまった。ずっと部屋にいるのはバカバカしいし、そろそろ何か食べなきゃ。では出掛けるとするかぁ〜。この際、やっておきたい事もいくつかある。
まずは今晩、夕食をとるつもりのブリティッシュ・ホテルはご近所だから下見がてら行って予約しておこう。そして何か軽く食べて、マルタ航空のリコンファームをしなければ。ミネラルウォーターもついでに買って‥‥。
フロントに鍵を渡すついでに部屋の電話から外線が掛けられるかを確認しておく。"9+電話番号" で良いそうだ。これでまた4日間、メールができそうよ〜ん♪
ホテル1階角は軽食屋(?)だった。表に書き出してあるメニューに依ればホブスビゼイト(一昨日の昼食はコレだった)やスパゲッティが食べられるようだ。地下にはワイン&ピザの店もある。入口は軽食屋の横。"ここにもそのうち行ってみよう" 目の前にアッパー・バラッカ・ガーデンの入口があった。その左の細い道に入って角を2つ曲がる。それらしき坂の上に出るとテーブルの並んだテラスが見えた。そう、British Hotelだ。坂を下って、アルミサッシのドアを開けた。中には人っ子ひとり居ない‥‥破れたままのビニール張りソファーが置かれている‥‥。これで2つ星かねぇー。でもサービスとレストランには定評があるらしいのよ。きしむ木の階段を上がってみると、いきなりレストランになっていた。中途半端な時間にも関わらずお客が1組(おばさん2人)。近所の主婦だろうか、だとするとやはり味は期待できるんじゃない? 厨房の奥に人影が見えたので声をかけ、今夜7時でテラス席を予約する。95)を買ってしまった。ジグソーはイタリアのポルトフィーノで買い損ねたリベンジ(でもヴァレッタの風景だからリベンジになるのかな?)。ミニカーは安いものもあったけど少々奮発しちゃった。別のルートを通ってメインのリパブリック通りへ出た。ウィーク・デーでどの店も開いているから一昨日よりずっと活気がある。手っ取り早いところで最初に目についたカフェというかスナックバーというか、オペラ座跡の斜め向かいにあるSINATRAという店に入った。表の立て看板に今日のスペシャルはピザ・マルゲリータとあったけど、軽いおやつのようなものにして夕食に備えようと思う。ショーケースにケーキやパンが並んでいる。英語でホームメード・リコッタ・パイと注釈が書かれたカッサータ(¢45)とペプシコーラ(¢35)を注文して席につく。カッサータは温めて運ばれてきた。ホブスビゼイト同様、かなり大振りなので半分食べて残� ��はコッソリお持ち帰りすることにした。
カフェを出て、マルタ航空を探すついでに店を見て歩こう。おもちゃ屋が2件あった。甥のお土産を買うつもりで両方に入ってみたけど、結局、自分のお土産としてジグソーパズル(ML3.25)とマルタ・バスのミニカー(ML11.
ショッピングセンターにも行った。1階のCD売場や上の雑貨売場などを見て回る。他にもお洒落なインテリア雑貨の店、土産物屋を手当たり次第にチェック。騎士団長の宮殿を過ぎると坂道になるのでUターンして今度は通りの反対側。リアル・エステートの看板が目に入った。リヴィエラ以来、老後を過ごすのに良い物件はないかとついつい不動産屋を覗きたくなっている(夢のまた夢、ほとんど冗談なんだけど)。ここは2階だったので、わざわざ入っては行けなかった。ある土産� �屋で、タイル(ML5.25)を買った。イタリアで集めていた風景が描かれたタイル。 他にガラスの香水瓶や花瓶、そしてカフェ・コルディナでは伝統菓子のヌガー(@ML1.65)を2箱(合計ML3.3)を買う。
サウス・ストリート(国立美術館のある通り)も行ってみた。ここはピザハットと有名な高級レストランぐらいしかない。
シティーゲート内の広場のほうへ戻ると、角に旅行社があった。そろそろゴゾのツアーを申し込まなきゃ、と思っていたので中に入った。カウンターの女性に、金曜日が希望だと言うと、その日はゴゾのツアーがないとのこと。明日(水曜)と土曜ならあるって。明日は祭日のイベントを見たいし、土曜は移動日だ。う〜〜ん、早朝チェックアウトしなければならない‥‥。そのことも説明してしまった。他のツアーはないのかと思って。でもここでは1つしか扱っていないらしい。ピックアップは何時?カスティーリャ・ホテルで拾ってもらえるの?いろいろ質問して土曜のツアーに決める。でも予約は前日� �付だそうなので出直すことになった。「5:30に閉めますから」 それを背中で聞いて「その前に来ます」 と答えながら外へ出た。
ゲート横に観光案内所があった。置いてあるパンフレットを少しもらって、カウンターで明日はヴァレッタでどんなイベントがあるのか聞いてみた。9:00からパレード、2:00からレガッタだそうだ。パレードはリパブリック通り、レガッタはグランド・ハーバー沿いの高いところ、アッパーバラッカガーデンなどで見られるそうだ。
並びにマルタ航空オフィスがあったのでリコンファーム。ちゃんと航空券は持ってきている。大昔、アメリカ西海岸で連日連夜、遊びほうけてリコンファームを忘れたことがある。前日気付いて知り合いに電話してもらった。チェックイン開始早々に行けば大丈夫とのことだったので早めに出向いたのに、カウンターで怒られた。友達に頼んだんだけど‥‥と言うと(詳しい説� �は避けた、というか英語が出来なかった)、こういう大切なことは自分でやるものです!と輪を掛けて怒られた。それ以来、私はリコンファームに人一倍ナーバスになっている。到着したとき空港でできれば一番良いけど、それを逃すと日中は電話のタイミングを失いがち。だから町歩きでオフィスに寄るようにしている。最近はリコンファーム不要の航空会社が多くなってBAのほうは心配ない。マルタ航空も不要らしいけど、するに越したことはないと旅行会社に言われていた。あー、これで肩の荷がおりた。
ホテルに戻る途中、警察署のそばにバールがあった。横にあるお持ち帰り用のカウンターでミネラルウォーター(ペットボトル2Lit.)とマルタ特有の炭酸飲料"Kinnie"(Dietのほう、瓶入り300ml)を買った。おじさんが美味� �いよと勧めてくれたのだ。これは部屋ですぐ飲むので栓を開けてもらった。合計で¢80かな。
キニーの味は私好みではなかった。ハーブ、香辛料の類は大好きなんだけど、なんだか曖昧な‥‥何と表現していいか判らない味。チェリーコークやルートビアをうーんと薄めたような‥‥。ダイエットだったせいかも知れないけどね。部屋でしばらく休憩後、夕食に行く支度をして再び外へ出る。まだ時間があるので公園で本でも読もう。
アッパー・バラッカ・ガーデン (Upper Barracca Gardens)
まずズンズン一番奥のテラスへ行って、そこからグランド・ハーバーを眺めた。ようやく涼しくなってきてテラスのベンチは皆、埋まっている。そこで手前の木々が植えられた辺りのベンチに座って、猫の姿、動きをボーっと見ていた。あ、ここにもいる。あそこにもいる。ここは猫の楽園らしい。レストランの予約は7時。5分前になったので公園を出て、予約に行ったときと同じ道をたどった。
ブリティッシュ・ホテルのレストラン
私が最初の客だった。他に予約は入らなかったらしく、テーブルはどこでも良いと言われた。でも頼んでおいた6番テーブル(一番砦側)にした。ゼッタイここではマルタ名物!と決めていたのでメニューから兎の赤ワイン煮を選んだ。パスタなんて食べきれそうにないし、一品だ� �で我慢。それと赤ワインの1/2ボトル。どちらも満足満足。兎は焼いてから煮込むのだろう、皮(?)が香ばしい。肉もクセがない。それにマルタ・パンも美味しい。多分私が食べた中で一番美味しかったトルコ、イズミールのホテルのパンと甲乙つけがたい。
食べ終わった頃、デザートは如何?と言われる。"うーん、誘惑しないでぇー" なんて思いながらもニンマリしちゃう。もう満腹を越えていたけど何とかなるような気が‥‥。とりあえずエスプレッソを頼み、メニューをもう一度見せてもらった。これは?これは?と一つ一つ解説を聞いて、今日のガトー、Semi Freddoというのに決めた。マルチーズ・ガトーのアイスクリーム添えですって。ナッツが入ったパウンドケーキ風のものだったけど、甘すぎず‥‥うん、このレストランはアタリ♪
ワインが少し残ってしまった。そこで、持って帰りたいんだけど、と言ってみた。「構いませんよ、じゃあコルクを持ってきましょう」 やっぱり頼んでみるものだ。料金はML9.15。へー、¥3000しないんだぁ〜。お釣りはとっといてとML10を渡した。ワインを小脇にほろ酔いのルンルン気分でホテルへ帰った。
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