楽しい旅
2000年カナダ旅行(8月5日ー12日)
星を見上げる度にふと思う。
あのきらきらときらめく星はずっと昔亡くなったぼくの
父なんだろうかと。そしてぼくも,死んだ後あんなに輝いて
妻のことをずっと見守ってやれるのだろうか。
ボルネオで見上げた星、バリ島で、北海道の冬空で見
上げた星。どれもどれもすばらしかった。
カナデイアン・ロッキーの星はどんなだろう。
35年間の会社勤めにピリオドを打ち、新しい人生を
歩むことになったぼくと妻は8月5日、カナダに向かって
成田を飛び立った。
2000年、ミレニアムの年のカナダ
旅行のスタートだ。
ダラスまで13時間のフライト。3時間のトランジットの後
トロントへ。そこからまたバスで2時間。
宿舎のヒルトン ナイアガラフォールズへ到着したのは
もうかなり夜も」遅 かった。
夜のナイアガラ。
ライトアップされたおしゃれな滝はつんとすましている。
旅装をとくのももどかしくぼくと妻はスーツケースを放り出
して散策した。
ちょうど夏の3連休とかで、人、人,人の雑踏。人の波の向
こうにある滝はこじんまりして、あんまり迫力がない。
「ちょっとがっかりね」と妻。
長い旅の疲れがどっと出てきた。
朝のナイアガラ
翌朝、ヒルトンの22階にあるビュッフェに行く。テーブルに
つこうとすると、その向こうの窓の外いっぱいにナイアガラが
飛び込んできた。
轟々たる滝。飛び散る飛沫。堂々とした圧倒的な姿であの
ナイアガラの滝が目の前に出現した。
「わあ、すごおい」と妻。
ぼくは言葉もない。僕らが期待していたのはこの滝だ。夜の
滝」とはまったく違うスケールの大きなナイアガラがそこにあ
った。
朝食のあと滝の観光に出かけた。天気は小雨。
「霧の乙女号」に乗船する。ビニールの簡単なポンチョをもら
ってしぶきがかからないように顔もフードでおおう。
ゆるゆると 「乙女号」が進む。
瀑布に近づくとやはりスケールが大きい。
左手がアメリカ滝、右手がカナダ滝。アメリカ滝の橋の向こう
はアメリカのニューヨーク州だ。